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昼間アレルギー

2006年09月14日 01:30


赤ん坊は
夜を見たことが無いから
夜泣きするのだと
誰かが言っていた

ではわたしが
夜に泣くのも
夜を知らないからか知ら

眼の前の誰かに
反問すると
誰かはよく見えない顔で
いいえ
と言った

いいえ
あなたが夜に泣くのは
昼間を知らないからです
昼間を知らないから
何時までも
寂しいのです

そうかい
有難う

誰かは会釈して
去っていった
名前を
最後まで
思い出せなかった

おそらく
誰でもなかったんだろう

ためしに
へなへなした真昼の月を
背後に貼り付けて
歩きだしてみると

一人分の隙間しかない
狭い路上にたどり着いた

そこでは
言葉がいくつも飛び立って
意味を成さないまま
いつかのロケットみたいに
空中分解してゆき


真実
空気
独白
などが化学反応を起こし
周囲を青く染めてしまう

手を伸ばすと
手が何処かへいってしまった

脚を伸ばすと
つまさきが消えてしまった

動くと身体ぜんぶが
消滅してしまいそうで
なんだか
まるで暗い海のようで

泳げないわたしは
昼間の底に沈澱したまま
ゆらゆら
路上で立ち尽くすほか無かった

その後わたしは
くしゃみが止まらなくなり
夕暮れどきに
内科を受診したら
昼間アレルギーだと言われた

だからわたしは
未だに昼間を知らない

午前の光をあびながら
眠るわたしは
わずかばかり
幸福そうな顔をしていると
誰かが言っていた

あれは
誰だったろうか

赤ん坊が
夜を知るのは
いったい何時のこと
なんだろう
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