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高校時代

2006年09月04日 17:24


高校は
うす紅色の建物で
体育館と部室と自動販売機とが
ごっちゃになって混在していた

校内にはいつも
光とやわらかな髪が充満し
何かが渦巻いていた
それは多分
まだ成熟していない
陰謀や欺きや欲望だったのかも知れない

わたしたちはその中を
漂っていたのかも知れない
不器用なストロークで

廊下には
細胞のように教室が並び
それはまるで小さな王国のよう
毎日のように
ささやかな反逆や革命が繰り返され
麻薬を吸うようにして
制汗剤が使われ

女子や男子は制服の中に
たいして意味のない暗号
安全ピンや
赤いシャツや
黒いブラジャーや
煙草など
を潜ませて
解読されるのを待っていた
誰かにどうにかされるのを待っていた

先生は役に立たなかった
いつだって
なぜだろう
わからないが

わたしたちは
ぼろくずみたいな上履きで跳ね回り
或いは細胞のなかで身をよせあい
文法や単語の代わりに
くすくす笑いで全てを語った
言葉を知らないみたいに

なにもかも
つかの間だと
知っていたから

すぐに終わってしまうと
わかっていたから

馬鹿なお姫様みたいに
膝を丸だしにして
はしたなく笑い
下らない悪戯をし
手遅れになる前に
みんなやり終えてしまおうと
思っていたのに

やがて校内は空っぽになる
机や黒板や図書室は冷え切り
うすぐらい曲がり角や
更衣室の隅に
昼間
漂っていたものが
こびりついているだけ

まぼろしのように
部活動の掛け声が近づいては遠退いてゆく

高校は
うす紅色の建物で
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コメント

  1. きぃ | URL | -

    大好きです。こういうのすごく好きです。

  2. | URL | .R6HY82k

    ドッキューン。わ。わ。同じ様な事しか言って無くてごめんなさい。これ好きです!ほおおお。

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