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さんぽするめ

2011年04月08日 15:34

安心感というのはめのうえにかぶさる
半透明のぬるいまくで
家にいるときはそのまくごしに見ているから
なんにもただしくうつらないのだ

浴槽の洗剤を洗い流す手を洗う鏡の中の自分をみる

同級生の家の隅に濁った水槽があって
こんな風なめの金魚が泳いでいたことを思い出す
遊びに行っては話もせずに水槽に額をくっつけて覗いていた
いつ死ぬのかなって思ってた気がする
水槽の底には小さなまるいものが沈んでいて
なにかと聞いたらまえ飼ってた出目金のめだまだと言われた
(めがとれて急にしんだんだ気持ち悪い生き物って気持ち悪い)
いらいらとボタンをいじる同級生は最後までわたしの友達にならなかったから
けんかも仲直りもしなかった

ブラジャーを装着するシャツを羽織る靴を履く施錠をする

18のころから同じドアを繰り返し施錠し続けている気がする
あと何万回わたしは施錠し開錠しどこへも行けないドアをすり抜けてゆくんだろう
いつか頭の中に作り上げた美しい王国へ行ってしまっても
施錠できるドアを探すのだろうか

階段を下りる忘れ物をした気がして振り返り気づく安堵するわたしは忘れるほど大事なものを持っていない

さらさらと風に洗われてめのうえのまくが少しはがれたので
世界は唐突にあざやかになる
この世界のものすべてが色と名前を持っていることと
その色と名前はすべてわたしたちの思い込みであることに
同時に気づいて愕然とする

青はあおではなく花は愛でられている自覚がなく虫は名を持っていることを知らない
はてしないなんてしたしくないものばかりの世界

暮れかける空をみあげる
何かを摘出するときの鮮やかさでめだまを真横に切り開いてゆくものがあり
わたしは何にもしらない子供のふりで
ひこうきぐも、と指さしてみる


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