スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

よる

2009年05月14日 01:39


夜はくろねこのように
足音も立てずに背後からやってきて
あっという間にそこいらじゅうをまっくろにしてしまう
あとには笑った口の形の三日月が
煌々と光っているだけだ


真夜中になると植物は
残らず青白い腕に変わって
通りかかる人々を手招いたり
その服の端をちょっとつまんだりする
慌てて振り向くと笑い声だけ残して
ちゃんと植物のかたちに戻ったりして
それでも月の出ている夜はいいが
新月の夜だと始末が悪い
誰も見ていないのをいいことに
隅の暗いほうからそろりそろりと
数多の腕を長く伸ばして
ふらふら歩いている人を
向こう側の世界に引き込んでしまう


夜に窓を開けて眠ると
遠くのほうからひたひたと幻が押し寄せてきて
開いた隙間からすっかり部屋の中に入り込んでしまう
そういう日はやけに色鮮やかな夢をたくさん見たり
枕元にバクが正座していたり
体が歪んでWやUの形になってしまったり
なんだか色々なことがあるのだが
先日窓を開けてねむった日から
わたしは大きなオウムになってしまって
それきりもとに戻らない
所在なさげに台所の椅子の背につかまって
明けても暮れても
おはようおはよう
と繰り返しているしかなくてさびしい


スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。