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からだ

2008年12月24日 16:00


考えてみると
ずいぶん幼い頃から
わたくしの心の奥には
厚い混凝土の壁が
つめたくそびえ立っていたようなのです
ときどき
隙間から入ってこようとするひとびとを
入口で押し止め
押し止めしているうちに
こんなに成長してしまいました
それで最近
少し勇気を出して
その壁をどうにか取り払ったのですが

もう
わたしの心に入ってくる人は
誰一人としていないのでした

すん、と冷たい気分です
西へ陽が沈みます


唇を失くして
一週間が経ちました
言葉がうまく話せないことにも
だんだん慣れてまいりました

近所の
角を曲がってすぐにある
文房具屋の店先には
花の咲く樹が植わっています

そのつぼみのうちの一つが
どうもわたしの唇にそっくりなのですが
これはどうしたものでしょうか

だまって取ってきてはわるいから
何か断わりを言おうと思うのですが
店に入るとなんだかもじもじしてしまって
ぴかぴか光る鉛筆ばかり買ってしまいます
先日
その店先で
ぼんやりつぼみを見上げておりますと
それはこぶしという樹だよ

通りすがりの方が教えて下さいました
春になれば咲くのでしょうか
ポッケットの中の
尖った鉛筆の芯を撫ぜながら
ますますぼんやりしてしまいます


右腕にいつも時計を嵌めています
何か重しを付けていないと
浮き上がってしまって
そのまま二度と
戻れないような気がするからです
その時計は
よほど前から止まっていて
ずっと三時を指したままなのですが
そのせいでしょうか
周囲の世界が
一日中ひるの三時のまま
暮れないようになりました
わたしはおやつも食べ飽きて
部屋で足を投げ出して座っております
粉っぽい陽光が射していて
とても静かです
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