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AとBとCの話

2008年11月08日 02:15

Aという男がいて
自分をもてる人間だと思っている
おれの視線に女はみんなやけどするのさ
と言いながら
最新流行のファッションに身を包み
洗練されたしぐさで物事をこなす

Aは気づいていないようだが
彼の視線はレーザー光線だ

彼と眼を合わせた女は
その場からあっという間に焼失してしまう
だからAはいつまでもひとりぼっち
かわいそうと思わないでもないが
焼失してしまうのは嫌なので
彼と話す時は眼を見ない
今年のAの誕生日には
遮光性の高いサングラスを贈るつもりだ
きっと喜んでくれるだろう

鼻の高いBという女がいる
彼女の鼻は日によって高低差があるので
みんなからはピノキオと呼ばれている
ピノキオと違うところは
木でできているわけではないところだ
あとはそのままそっくり同じ
嘘をつけば鼻が高くなる
だからBは嘘をつけない
なかなか辛い人生だわ
と言いながら
Bは綺麗な色のカクテルをあおった
そしてわたしに
あなたって可愛いわね
と言った
するとBの鼻が伸びてわたしの肩に突き刺さった
ショックである

Cという男は穴恐怖症である
普段は冗談の好きな気のいい男なのだが
穴のひとつでもあるもの
たとえば四つ穴のボタンとか蓋をあけたペットボトルとか
を見せると
とたんに発狂したような高い声で叫んで逃げてしまう
Cの悩みは女と付き合えないことだ

ある日
町で浮浪者のような格好をしているCを
偶然みかけた
声をかけると
家の鍵穴が怖くて家に入れない
と泣きそうな顔で言っていた
それきり音信不通である
いま現在Cがどこにいるのか
相変わらず外をさまよっているのか
どこかの建物の屋内にいるのか
わたしにもまったくわからない

この三人はわたしの大切な友達である
人は彼らを変人と呼ぶらしいが
彼らには人間の持つ様々な特色が
少し顕著にあらわれてしまっているだけで
付き合うにあたっての支障は特にない

かくいうわたしも
うっかりすると
二人に分裂してしまうという特徴を持っているし
変でない人間なんて一人もいないのだ
多分
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