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思春期

2008年08月26日 12:33

浴室に
少女がしゃがんで下着を洗っている
石鹸のにおいが
細く開いた窓から
夢のように漂ってゆく

襟足で揃えられた真っ黒い髪は
かすかにふるえて
くるぶしが濡れている

うす曇りの陽が射し込んで
午後の浴室はふしぎに明るい



少年の部屋の窓はいつも開いている
夜になると電灯がともされるので
破壊されたものが
床じゅうに散乱しているのが
外からでもよく見える

破片や螺旋状のねじや金属が光に反射して
まるで一面の光る野原みたいだ
その無数の破片の上に
少年は静かに腰を下ろしている

飛びだした喉仏
その下からかすかに洩れる唸り声

レースのカーテンが夜風に揺れていて
そこだけが
現実みたいに見えた

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