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バッグの意味

2008年07月25日 20:41


わたしのバッグは黒色で
いつもぷくっと膨らんで
それで非常に重たいです
いつも利き手で持つ為か
右腕だけがだらりと伸びて
地面に付くほどになりました

バッグを持っていないと均衡が取れず
無様に転んでしまうので
トイレに行く時でさえ
バッグは欠かさず持って行きます
うまくやるので拭くときも
特に支障はありません

問題なのはバッグの中身です
持っていてもそう何回も
開ける機会はありませんので
何が入っているのか分かりません
おそるおそる開きます

ある時は無数の鳩が飛び立ったし
またある時はボルトばかり何百個もこぼれおち
先日は水がとめどなく溢れてきたし
人形が詰め込まれていたときもありました
油断もすきもないのです
わたしの意思ではありません

今日もバッグを持っています
路上にしゃがみこんで開けてみました
すると切符ばかりがばさばさと
何百枚も何千枚も
路上を埋め尽くす程に出てきました
一枚一枚確認すると
乗った場所はばらばらですが
いつも一区間分しか買っていません
端の方には駅員さんが
鋏を入れた跡さえあります

切符はわたしの誕生日
昭和五十八年十月六日から始まり
本日平成二十年七月二十五日まで
一日一枚 計九千百二十五枚ございました
すべての切符を出しつくすと
あとに残ったのは百円硬貨五枚とインク切れのボールペン
たったそれだけでありました

立ち尽くしてしょんぼりします
わたしの持っているものはたったこれだけ
消費税がありますので
百円のものも四つしか買えません

切符は夜風にさらわれて
空へ舞い上がり消えました
まるで雪のようでした
あんなにもたくさんの日々を
無為に過ごしてきたのかと思うと
なんだか背筋が凍えます

どこかでお祭りでもあるのでしょうか
とんとことんとこ儚い太鼓
よくよく聞いてみましたら
それはわたしの心臓の
小さい鼓動でありました

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