スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

夏の君とわたし

2007年08月05日 17:50



スカイブルーのシャツを着た君の
胸の辺りから
夏がこぼれ出しているから

すこし肌寒い夜なんかは
君の胸に頭を載せて眠ろう

するとたちまち闇の中に
いくつもの向日葵が花ひらき
ぼとぼと落ちてくるだろう



先日来
悪心が続いているし
なんだかおなかも膨らんできたので
妊娠したのかと思い
そう君に打ち明けると
君はアイスキャンディみたいに真っ青になり
ぷりぷり震えながら
手のひらに載るくらいに
小さく小さくまとまってしまった

ため息をついたら
吐き気がこみあげてきたので
思い切ってトイレットルームに駆け込んで
大きく咳を三回したら
ざらざらざら

体内に残留していた
大量の文字がこぼれ出してきて

それでおしまいだった

呆然としたまま
なんだか悲しくなってしまう
便器の水は
真っ黒に染まってしまって

トイレットルームを出て
小さく小さく相変わらず
ぷりぷり震えている君に
勘違いだったみたいだ
と告げると
君は少し微笑んで
元の大きさくらいに
ぷくっと膨らんだ

それでも
膨らみ具合が足りなかったらしく
君は以前より少し小さい

以前より少し小さい君も素敵だよ
と慰めて口づけたら

吐き切れなかった文字たちが
首のあたりでしゃららと鳴った



君がわたしではない人に恋をして
家を出て行ってしまったものだから
わたしはたちまち荒廃して
チキンラーメンを袋のままむさぼり喰ったり
駅前で弾き語りを披露したり
近所のごみを拾いまくったり
色々やっていたのだが

一週間後に君はあっさり帰ってきた

駄目だった
とぐったり呟いたきり
動かなくなった君が
大分日焼けしていたので
誰に恋していたのか聞くと
太陽にだ
と答えた

夏だからあつすぎて
近寄ることも出来なかった
冬になってもう少し
太陽がつめたくなってから
また挑戦しようと思う


だからわたしは冬に備えて
チキンラーメンを百袋と
新しいギターを買いに行くことにした

君と手をつないで

あいしてるのかどうかすら
わからないままで
スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。