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遺影

2007年02月19日 00:44


それは
何の変哲も無い写真だった
セピア色をしたかさかさの背景は
どこかの家の軒先で
もう死んでしまったそのひとは
多分モスグリーンのセーターを着ている
少し口を開いているが
笑ってはいない

その写真は
硝子の額縁に入れられて
部屋の片隅で
ひんやりしている

わたしは
そのひとの写真を見ると
何時も喉がかわいて
角砂糖を落とした珈琲を
一気に飲み干したい気分になる

それは
そのひとの背後に長く伸びた影が
ティースプーンの形をしているからだ

くるくるとコーヒーフレッシュみたいに
線香の煙が渦を巻く
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