スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

公園とG

2007年01月29日 13:42

―公園の芝生の上を歩いていると
なんだか人間の小腸の上を
歩いているような気分になるよ―

とGが言った

―雨上がりだと特に
ほら、芝生の一本一本が
柔らかくて水気を含んでいるだろう
柔毛みたいに―

わたしは何も答えなかった
Gは普段から
家屋がロケットの形をしているだの
人ごみがテレビの砂嵐に似ているだの
そういう妙なことばかり言うのである

―柔毛って栄養を吸収するひだのことなんだけどね
だからだろうか、芝生を歩いていると
足の裏から栄養を取られてゆく気がするんだよな―

Gは少し青ざめている
疲れてきたのかも知れない
脚があまりよくないくせに
歩き回るからだ
自業自得である

わたしたちは並んで
ひとしきり公園を歩き回って
Gの気が済んだところで
一人に戻った

Gは今日こそ詩が書けそうな気がすると
暗い目をしたまま言った
その声は頭蓋骨に反響して消えた

Gの小腸は緑色なのかもしれない

スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。