スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

祖母の記憶

2006年07月26日 00:36

三歳まで
わたしには母親がいないと
思っていた
いや
正確には
祖母が母親だと思っていた

両親は共働きだったから

たまに帰ってくる母親は
知らない若い人
だった
知らない若い人はとても乱暴で
わたしを叩いたり蹴ったりした
王国に侵入してきた意地悪な兵士
みたいだった

いつだろう
母親を母親と認識したのは
お母さん
とスムーズに呼べるようになったのは

祖母と二人きりで
縁側にすわって
お手玉なんかしていたあの記憶は
スウィートな幸福
今も頭に残っている

かつてわたしの母親だった祖母は
もう老いた
いつ死ぬかわからない
たまに手をつないで散歩に行くと
背骨がまるく曲がって
死にかけの象みたいに歩くから
泣きたくなる

わたしはその傍らで
三歳児の気持ちになって
お母さん
と呼びかけたい
お母さん 死なないで


スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://michmichi777.blog31.fc2.com/tb.php/2-e7d9bcda
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。