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かなしいギター

2006年08月03日 15:36


夜道で古いギターを拾った

息も絶え絶えに
アスファルトに俯いていたそれは
ギターというよりは
死にかけた動物
のように見えたけれど

夜のように真っ暗く丸くひらいたサウンドホールから
誰かがうたっていたであろう哀しい歌
がきこえてきたので思わず
拾いあげてしまったのだ

わたしは古いギターを抱いて
アパートへ続く階段をのぼったが

そのあいだじゅう
哀しい歌はずっと

錆びたペグ
ブリッジ
つめたいネック
ボディを撫ぜるとわずかに
ようなしみたいな匂いがした

わたしはまだ子供だったし
誰がどんな気持ちで歌をうたったか
とかは到底わからなかった

もっと大人だったら
共鳴できたかも知れないのに

わかってやれなくてごめんな

唾液みたいな雨
が降り始め
階段はなかなか終わらなかった

世界は死んだ
かのように静かで
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