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自殺願望と高校生

2006年11月12日 14:19


その時確かに
さよならと
振り向きざまに
彼女は言った
それは何の暗喩だったろう
僕はちっとも気付かなかった


まどをあけておいて


と彼女は言う
教室はプレゼントの箱の中みたいだ
如何して僕は
こんな人が好きなんだろう
沈黙と意味を為さない会話
彼女は窓から
何が入ってくると思ってんだろう

また沈黙
制服が揺れてる


おくじょうって
あたしすきよ
ふゆがくるのがみえるから
あたしがわらうのは
さびしいからであって
おかしいからじゃないわ


救急車の音が聞こえる
英語の授業中

わかんないな
彼女は何を恐れているんだろう
何ひとつ知覚しないで
何がわかるというんだろう
今回は
女子トイレに
カッターを持ち込んだらしい


あのね
あたし
いかなきゃなんないの
あっちで
あたし
はなやをやろうとおもうの
びょういんみたいな
しろいはなばっかり
あつかうつもりよ


決まって彼女は一人で
なにもかも終えようとする
僕がいるのに
僕が此処にいるのに
何処にいたって
空ばっかり見てる
逃げるのは
狡いと思う


ふゆがくるまえに
あたしきっと
ねむっちゃうわ
ずいぶん
つかれちゃったの
だから


その時確かに


さよなら



振り向きざまに
彼女は言った

彼女に出会ってから
二回目の冬で
死に様は全然
美しくなんかなくって
汚らしくて惨めで
白い花なんて
似合うわけもなかった

生物より数学より物理より
理想と現実との差異を
学ぶべきだったんだと思う
僕たちは
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コメント

  1. ハル | URL | -

    はりつめた、思春期にしか持ちえない、あの時の空気を思い出しました。自分のエネルギーが空回りして、溶け合えない、あのやりきれなさを。
    その痛々しい空気を孕む情景が愛しいです。

  2. 慧 | URL | -

    うん。これ、すごくいいです。こういうの群青さんしか書けませんよ。

  3. さん | URL | -

    最後の一行…。凄く好きです。

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