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秋がきたので(俳句13句+短歌2首)

2011年09月08日 17:05

きちきちの発条ぜんまいきりりと回る昼

碧天へ飛蝗ばったさかんに墜落し

秋風が空に掻き傷つけて

稲妻に見惚れるうちにししゃも焦げ

ゆっくりと肺に秋光しゅうこう 満ちてゆく

梨を噛むだんだんさびしくなってゆく

琥珀色に閉じ込められる秋の夕

ぬらぬらと鶏頭おんなに見える宵

秋の闇 隣のうちの子が紛れ

丁寧に拭きあげられた月かかる

月光に髪 濡らされつつ帰宅する

胸ひらく少年のごとく菊ひらく

空白を抱くかたちで蝉は死ぬ



八月の終わりの夜を浮遊するまださよならも言えてないから

満月の夜ベランダでFMの渋滞情報じっと聴いてる




きちきち…ショウリョウバッタの雄の別称。きちきちばった。
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本日は晴天なり

2009年09月04日 17:31



朝寒(あささむ)や子宮の奥へしのびこみ


初秋の路上に晩夏わだかまる


塗りたての青あざやかに秋の空


コンビニで桃缶さがす風邪の人


ほおずきが臓器のようにおちている


盆過(ぼんすぎ)にまちで故人とすれちがう


心臓と同じ重さの梨くらう


サヨナラと同じ色して秋は暮れ


玉葱を刻む手を止め月を見る


皿洗う指に夜寒(よさむ)のしみてゆく



(字余り)

夜食喰うおおきくなって星を捕るため

捨て団扇にジャニーズの顔笑ってる

面接に落ちた夕暮れ桔梗咲いてる

漂鳥(ひょうちょう)を追いかけ迷い帰れぬ夕べ

死にたがる君の頭上に夏きたる

2009年06月26日 05:06


死にたがる君の頭上に夏きたる


青葉闇アオバヤミふとみずからを見失う


向日葵のぶきりぶきりと咲き誇る


物憂げにひらいちゃってる百合のシベ


果物が人の顔して熟れている


体液のぬるさで浸みる夏の雨


発条式バネシキハネふるわせて夏の蝶


何処イズコへとかえるつもりか灯取虫ヒトリムシ



※青葉闇―木が茂ってその木陰が暗いこと。 木立闇。木の下闇。

※灯取虫―夏の夜、灯火や誘蛾灯に集まってくる蛾をはじめとした虫のこと。火取虫。火入虫。灯虫。火虫。燈蛾。火蛾。火取蛾。燭蛾。夜盗蛾。夜蛾。





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